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ジェスチャードローウィングを学ぶ!動きのある絵を描くために必要な事とは?




動きのある絵って難しいですよね…。
なんか絵に勢いがない、ぎこちない感じがする…。
むしろ、人体構造やデッサンを意識すればするほど動きが固くなっていく…。
そういう現象に悩まされている方はいませんか?



私がそうです!!
そういったとき、おすすめの練習法がジェスチャードローイング。
ここから下の文ではジェスドロと略して記述します。
目次
そもそもジェスドロとは?
二つの違いに対する印象はこんな感じ※個人の解釈です
クロッキー | ジェスドロ |
---|---|
素早く正確な形をとらえるための訓練。描画対象がそれらしく見えるのに最適な部位や形、ラインを抽出するために必要な要素を短時間で読み取る観察力や洞察力を鍛えられる。 | 描画物の特に動きに着目して描画するクロッキーの一種。対象に対して自分が一番それらしく見えると感じた力強いラインや動きの要素を抽出して描画し、生き生きとした線の描き方を鍛えられる。 |
おすすめの教本を3つ紹介!
教本としておすすめなのはこちらの三冊です。
一枚絵でストーリーを伝える方法
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・ラインやシェイプでの形のとりかたを丁寧に教えてくれている。
・重心、線の強弱、グリッドについての解説まで満遍なく乗っている。
・勢いやストーリーを感じる構図とはどんなものか、実例を交えて解説してくれている。
たてなか流クイックスケッチ
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・簡単な素体で描く楽しさを教えてくれる。
・前半は手順や考え方の説明、後半はスケッチ集になっておりスケッチの手本がたくさん見れる。
・ドローイングのための資料動画がダウンロードできる。
リズムとフォース
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・人体の動きを感じられる線に必要な要素、フォースとは何か、という概念を学べる。
・ラインを意識したドローイングに特化した内容を学べる。
・ディズニーアニメーションを手掛けた作家の数々の魅力的なドローイングが載っており参考になる。
ジェスドロをするうえで頭に入れておきたい知識
色々教本を読んでみて、どの本にも載っていたドローイングをするうえで覚えておくと便利な基本用語を少し紹介しておきたいと思います。
これを頭に入れておくとジェスドロをするうえでいろいろ応用ができたり、理解が捗ります。(下記の内容は自分が参考程度にまとめた文に過ぎないので、詳しくは教本等を参考にしてください)
- ・アクションライン/ラインオブアクション
-
ポーズ全体の大きな動きを表す基盤となるラインを指す言葉。
カーブや直線を使い、体の向きや勢いをシンプルな一本線などで表現する。 - ・フォース
-
ポーズの力強さ、リズム感などを表現するため引かれるラインを指す概念。体の向きや力の流れなどを考えながらよりそれらしく見えるラインを表現するための考え方。
- ・オーバーラップ
-
物の重なりによる奥行きや位置関係を表す表現。線の交差部がT字状に重なっている部分などを指す。
この表現を使うと前後関係や奥行きを感じさせられる。 - ・タンジェント
-
線と線が隣接するような図形の表現。
線が接していると物体同士が接しているように見えるため、平面的に見える。 - ・圧縮
-
奥行きが実際より短く見える部分を指す。
- ・グリッド/ラッピングライン
-
立体的に形をとらえるために使われる補助線のこと。
形の凹凸や遠近感、パースの理解などをしやすくするために使う。 - ・対比
-
物体の大小や、線の直線orカーブといった対になる要素のこと。
ドローイングに対比を組み込むことで画面にメリハリがつき印象が豊かになる。 - ・重心
-
物体の重さを支える中心点のこと。
実際にジェスドロをしてみた例
紹介した教本を参考に行った私のドローイングが下記になります。
「一枚絵でストーリーを伝える方法」を参考に行ったスケッチ一覧
ラインスケッチ
ラインオブアクションを軸にして、体の大まかな動きを捉えてから細部を描いていく方法を試しました。




POINT
- ラインはなるべくシンプルな線で引く。
- 自分が一番表現したい動きが伝わるラインを意識する。
シェイプでのスケッチ
次はシェイプ。シルエットをとってから内部を描きこむ方法です。




POINT
- 元の写真の細部にとらわれすぎず、体全体を図形としてとらえて描く。
- シェイプの形だけで何となくポーズの印象が伝わるシルエットづくりを心掛ける。
ちなみに私はこの「シェイプで描く」という方法がすごく苦手(うまく単純化できないため…)だったのですが、練習を始めてからその描きやすさに段々気づけて画面のバランスがとりやすくなりました。
まだまだ望むようには描けていませんが、「シルエット化」「図形化」に挑戦したことで描く速度の向上やポーズの形の取りやすさなどに上達を感じています。
ので、単純なクロッキーに飽きてきた方にはとてもおすすめな練習方法だと思いました。
始めたころのヤバイクロッキーは下記です。戒めとして載せておきます。これに比べたら大分ましになりました…!継続は力なりだと思います!


「たてなか流クイックスケッチ」を参考に行ったスケッチ一覧
素体を使ったスケッチ
「たてなか流クイックスケッチ」では、初心者でも描きやすい簡易化された素体のアイデアを紹介してくれています。それを参考に描いたのが下記のスケッチです。




POINT
- 胸郭、顔、腰などを「D」の形にすることで、体の向きが分かりやすくなる。
- ラッピングラインを引くことで、立体の向きが分かりやすくなる。
- 関節部を腕や足の線の重なりで表現することによって動きを感じさせる手足のラインが描ける。
「リズムとフォース」を参考に行ったスケッチ一覧
フォースを意識したスケッチ
フォースについてはまだ自分でも完全に理解しきれていない&書籍の中でも、どの点に着目すればラインが読み取れるかという具体的な観察点などは記載されていないので、フォースをスケッチに取り入れるのは初心者は少し難しいかもしれません。
しかし、ポーズに関わる重要な力の流れ、躍動感を彩る対比のついたラインの付け方を学ぶ上で使える概念だと思っています。
そのため、自分はフォースのラインを読みとるために重要な点として「ポーズの中でどの部位に力が入っているか」「つま先から地面の設置点までのシルエットの流れ、重心の変化」などを基準に観察をしてスケッチしています。




POINT
- 体の向き、重心のかけ方などに応じたラインの変化を意識して描く。
- カーブが単調にならないよう、ラインの左右での緩急や対比の付け方を工夫する。
- 筋肉のラインなどに捉われすぎず、体全体の流れを強く意識して描く。
ジェスドロを始めてからの変化について
ジェスドロを始める前のクロッキーと現在のクロッキーと比べてみた変化はこちら。




うーん、すっごい進化できた!!といえるかというとまだ微妙なラインかもしれません。
多分他の人が見てもあまり違いが分からないかも…?(汗)
でもちょっとだけ勢いが出るようになった…気がする!!
具体的に変化を感じた点を書き出してみました。
- 全体的なラインを意識するようになったことで、動きに一体感が出た。
- 前より自然にラインをつなげられるようになったことで、力の流れを感じられるようになった。
- ポーズの向きのラインを意識することで、自然と重心や体のひねりなども観察できるようになってきた。
- 形の正確さより、ポーズの流れや勢いに意識を向けたことで逆に形がとりやすくなった。
文字で書き出すとちょっと成長できた感が出てきますね!
まだまだ観察が足りないところもありますがとりあえず頑張った甲斐は少しあったと思います。
いつかバトル漫画を描きて~!という欲望があるのでそれがうまくいくよう動きのある絵を描く練習を頑張っていきたい!!



千里の道も一歩から~!