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X社の規約変更騒動についてのメモ

X社の規約変更騒動についてのメモ

この記事にはプロモーションが含まれています。

もうすぐ実施されるXの規約変更を受けて、今後の画像やデータの取り扱いについて色々と考えるところがあり、情報収集をしてきました。集まった情報を備忘録としてまとめた記事にしてみたので、参考になれば幸いです。

この記事は個人の覚え書きや、自分の考えを整理した内容も多めですが、少しでも役立つ情報が含まれていればと思います。

目次

X社(旧:Twitter)の規約変更騒動とは?

昨今、世間ではAIに関する様々な話題で満ち溢れていますよね。
クリエイター界隈では画像生成AIによる様々な問題が議論に上がっているのをSNSなどでよく見かけます。

niichi

そんな中、XのAIに関する利用規約・プライバシーポリシーの一部が2024年11月15日から変更されることとなりました。

規約変更の内容+変更後の懸念点

今回の規約変更のポイントをまとめると…

  • 「X社がAIモデルのトレーニングにXへの投稿データを使用することの明文化」
  • 「サードパーティのAIモデルのトレーニングにもデータを提供されることへの同意を追加」

規約変更の細かい内容については下記のリンク先の記事が参考になります。
Xの「サービス利用規約」更新での主な変更点 – ITmedia NEWS(リンク先:ITmedia NEWS)

今回の変更に同意することによってXを利用するユーザーは「Xとサードパーティが投稿データを生成AIの学習に利用することを許可、同意した扱い」になります。

実は、去年の9月時点で「AI学習への利用をすることがある」という記述がプライバシーポリシーに追加されていました。その件については下記の記事が参考になります。
X(旧Twitter)がプライバシーポリシー改定、ユーザーデータをAI学習に使用へ – ネット「明言するだけマシ?」 | マイナビニュース(リンク先:マイナビニュース)

実際、XはGrokという自社製AIを開発しており、既に投稿データの学習への利用もされていたようです。

この件をきっかけに、実はすでにAI学習に使われていたことを初めて知った人たちや、生成AIへの学習に同意しなければならないことに反発を覚えた人が様々な意見を出し始めました。

XからほかのSNSに移動を考える人や、AI学習をさせないためにはどうすればいいか、などについて議論する人の投稿がXのTLにたくさん流れていたのを覚えています。

また、今回の変更のもう一つの大きな点として「サードパーティへのデータ提供」があります。
これは投稿などのデータ利用をX社だけでなくX社の協力する第三者にも許可するということ。

ちなみにいろいろなSNSの規約を見てみると「サードパーティへのデータ提供の許可」をしているサイト自体はたくさんあります。
が、Xが話題になるのは生成AIモデルへの利用許可、という点が追加されたことを危惧している人が多いみたいです。

これにより考えられうるリスク

個人情報の流出

投稿内容に含まれる意図していない個人情報(例:写真や位置情報)等が利用され、個人の特定や漏洩、プライバシー侵害につながる可能性。かつ、生成AIがユーザーの趣味嗜好や人物像を再構成し、マーケティングなどで不本意にユーザーデータを利用してしまう可能性。

データの偏った抽出による個人の権利への侵害

サードパーティの画像生成AI作成企業などに特定個人の画像情報やテキスト情報の抽出、共有がされ、絵柄や文言を抽出し似た内容を作り出すLORAの作成などをされて、特定個人のブランドや著作権への侵害が起こる可能性。

悪意を持った企業へのデータ共有による被害

Xから得たデータを悪用して、有名人の特徴などが学習され、フェイクニュース、詐欺目的のメッセージ、スパムアカウントなどの作成をされ、ユーザーが迷惑行為や被害を被る可能性。

※上記のリスクについてはあくまで無制限にデータ共有されてしまった場合の最悪を鑑みた推測です。その点はご承知おきください。

生成AIへのデータ提供は、単純な広告マーケティングなどへの利用よりも意図せぬ権利侵害を引き起こしやすい可能性があります。現状では企業のデータの利用法がどこも不透明なため、ユーザーは意図せぬリスクに晒されやすい状況といえますので、Xのデータの取り扱い方も気になるところです…。

Xの学習から逃れるために鍵アカウントにすることは意味があるのか?

規約変更後の対策を情報収集する中で一点気になった内容があります。
それは鍵アカウントにすればAI学習の対象にならないという情報。これの根拠は?
と、調べてみたところ下記のGrokというXの生成AIのヘルプページを参考にした情報だとわかりました。
下記にそのページへのリンクを張っておきます。
Grokについて(リンク先:Xヘルプセンター)

この規約の中で「アカウントを非公開にすると、そのポストはGrokの基盤モデルのトレーニングや、ユーザーの質問への回答の生成には使用されなくなる」という旨の記述があります。これが根拠のようです。

このページの中にはGrokに自分の投稿が学習されないよう「オプトアウト」する機能があること、その方法についても記載がされていました。

オプトアウト設定方法

  1. WEBブラウザでXを開いてログイン。
  2. メニューの中にある「もっと見る」を選択。
  3. 設定とプライバシー」を選択。
  4. 「プライバシーと安全」を選択。
  5. 「データ共有とカスタマイズ」という項目内の「Grok」を選択。
  6. 「ポストに加えて、Grokでのやり取り、インプット、結果をトレーニングと調整に利用することを許可する」という部分のチェックを外す。

Xのオプトアウトで拒否できるのは「Grokとの会話内容だけ」という意見と「アカウントの投稿内容も含んでいる」という意見で解釈が割れていましたが、公式に問い合わせた人がいるようで「アカウントの投稿内容も含む」という解釈で良さそうです。

また、Xの生成AIであるGrokに対し「11月15日以降もオプトアウトの設定は残るか」と聞いたところ、「残る」という回答が返ってきたという検証を行った方もいるようです。
Grokが正しいことを言っていた場合、規約変更後もXのAI学習から自分の投稿を除外できるかもしれません。

上記については、下記の記事を参考にさせていただきました。
X(旧Twitter)の利用規約・プライバシーポリシー改定〈2024年11月15日発効〉のAI学習に関する個人的サーチと対応|iroiro(リンク先:note/iroiro)

しかし注意しておきたい点として、Grokに関するヘルプページは11月15日のAI学習に関する規約変更の前に制定されていたものです。もしかしたらそのうち更新されてしまうかもしれないので、サイレント修正されないかこまめにチェックしておく必要があるかもしれません…。

また、ヘルプページよりも利用規約のほうが法的拘束力が高いと思われるため、ヘルプページの内容が改訂されずとも11月15日以降は利用規約の内容(Xのすべての投稿をAI学習に利用することに許可、第三者へのデータ共有)が優先される可能性も十分あり得ます。
その場合、オプトアウト機能がなくなったり、非公開の鍵アカウントにしても学習対象に含まれるようになってしまう可能性は起こりえます。

ヘルプページの記述とGrokを信用するなら、鍵にしてみても損はないかな、と思います。
オプトアウト機能が継続されるか否か非公開で様子見、としておくことは選択としてはアリです。
また、鍵アカウントにしておくことで外部からのスクレイピングへの対策にはなります。

しかし一度でも鍵を外した場合スクレイピングの対象になってしまう可能性がある&悪意ある人間がフォロワーに紛れていた場合は意味がないので、拡散力を目当てにSNSを利用されている場合はあまり鍵をかける意義はないかもしれません…。

そのほか、学習に使われるかもしれないとXのアカウントを削除したり、今までの画像を消す行為は注意が必要です。
ある程度人気のある方などは悪意のある転載者に「なりすまし」等を行われる危険があります。
そのほか、もしSNSにアップしたけど元データは消してしまい手元にない…という状況でアカウントに乗せていた画像を削除してしまった場合「自分の制作物」という証拠がなくなってしまい転載に対し法的措置や削除要請等ができない恐れが出ます。

Xを今後使わない場合も鍵アカウントにして残しておくか、削除する前に投稿画像の元データなどがあるかどうかは確認しておいたほうが良いかもしれません。

niichi

情報収集中、何が正しいのかよくわからない情報がたくさんで頭の中が疑問符でいっぱいになっていました。

Xで創作物を共有をしていたクリエイターたちにとって、今回の規約変更はAIについて色々と考えさせられるきっかけとなるような内容だったと思います。

正直、画像生成AIについての議論は今まで認知しつつも、具体的な問題や対策についてしっかり考え込むほど意識が強くありませんでした。

しかし今回、いい機会だったので、画像生成AIを取り巻く状況や技術、問題点やその対策について色々調べ、自分への備忘録も兼ね色々とまとめてみることにしました。結構長い内容になってしまったので、それらの情報は別の記事でそれぞれ記述しています。
興味のある方は見ていっていただければ幸いです。

AIについて考えている関連記事まとめ

この記事は複数の記事と内容がつながっています。

※筆者はAIの専門家ではありません。本記事で取り上げている内容は、主にWEBでの調査や筆者の個人的な見解に基づいたものです。できる限り正確な情報をお伝えするよう心がけておりますが、内容についての正確性を完全に保証することは難しいことをご理解ください。
※専門的な見地からの判断を提供するものではありませんので、あくまで参考程度としてお読みいただければと思います。
※また、AIを取り巻く環境の変化の速度は著しいため、記事の閲覧時期によってはすでに古い情報となっている部分もある可能性がありますこと、ご容赦ください。

X社の規約変更騒動についてのメモ

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