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生成AIの学習事情から考える各SNSのメリット・デメリット

生成AIの学習事情から考える各SNSのメリット・デメリット

この記事にはプロモーションが含まれています。

この記事では「生成AI学習に利用されているか、されていないか」について焦点を当ててSNS別の現在の状況を調べた結果をまとめた内容を載せています。

※詳しい方はすでに知っている知識であったり、または筆者の理解不足により正確ではない点がある可能性もありますので、その点はご留意のほどよろしくお願いいたします。

目次

各種SNSの状況について

いくつか人気そうなSNSでのAI学習状況を調べてみました。

X(エックス:旧Twitter)

利用規約に投稿を生成AIへの学習に利用すると明記。2024年11月15日からより詳細な規約変更が有効化予定。

Xの規約変更の詳細に関しては、下記の記事でまとめています。

Xを利用するうえで注意しておきたいこと

①規約で投稿を成AI学習に利用されることに同意させられる

直近の規約変更後もXを利用する場合、X社とサードパーティに対する生成AI学習に同意したとみなされます。しかし、オプトアウトという自分の作品を学習から除外できる設定が規約変更後も残る場合、AI学習されずに使い続けられる可能性もあります。※まだ確定ではない+外部や個人からの学習脅威はそのまま。
また、非公開ポスト(鍵アカウント)にしておくことで、学習対象から外せる可能性があります。※現時点の話であり、規約変更後は非公開でも学習対象になる恐れはあり。規約解釈次第。

②利用者が多い分画像を無断利用される可能性が高い

Xはユーザーが多い分、拡散性が高く悪意を持った人間も数多く利用しています。たとえX社によるAI学習利用がなくとも、他のSNSに掲載するよりAI学習や無断転載のリスクが高いということは、改めて理解しておく必要があるかもしれません。

Xは外部からのデータ収集には厳しく、AI学習に利用されやすい「スクレイピング」や「クローリング」への防止措置が比較的しっかりしているSNSです。もし規約変更後も「オプトアウト」機能が有効であれば、他のSNSに移るよりも、外部からの自動データ収集に対しては対策効果が高いというメリットも持っています。

結論:利用する以上、X社による生成AI学習には同意となる。嫌な場合退会するか「投稿する画像そのものへAI学習阻害対策」をする必要がある。規約変更後オプトアウトの設定ができるか否かによって使い心地が変わりそう。

Instagram+Facebook+Threads(インスタグラム+フェイスブック+スレッズ)

運営元であるMetaのプライバシーセンターの記事に投稿を生成AIへの学習に利用していると明記。

下記リンク先の「Metaはトレーニングのための情報をどこで入手するのか」という部分に記載があります。
Metaによる生成AIモデルの情報の利用について | プライバシーセンター | Facebook、Instagram、Messengerでのプライバシーを管理 | Facebookプライバシー(リンク先:Metaプライバシーセンター)

「投稿や写真、キャプション」の情報を利用すると明示されています。
すでに学習も始まっているようです。

一応オプトアウトという、自分のデータを学習されていた場合除外してもらえる機能もあるようです。
しかし「自分のデータがMetaのAI学習に利用された証拠」がない場合は不可能様子。
また、EU以外の地域のユーザーにもその機能は利用できないようです。

niichi

つまり日本からの利用だとオプトアウトはほぼ不可能らしい…

上記の内容の根拠は、下記の記事を参考にしました。
MetaがFacebookとInstagramの成人ユーザーの投稿をAIに学習させていることが判明、ユーザーに拒否権なし – GIGAZINE(リンク先:GIGAZIN)

Instagram+Facebook+Threadsを利用するうえで注意しておきたいこと

投稿はMetaの生成AIに利用される可能性がある

公式が生成AIに利用していると明言している+学習されたデータを消去(オプトアウト)するには「MetaのAIに学習されたという証拠」が必要。現状はEU圏外の国ではそもそもオプトアウトできない

結論:AI学習されるのが嫌な人は正直向いていないSNS。(Metaの性質を考えたら一番向いていない説まであるかも。MetaはAI推進企業であり、サイレントでユーザーのプライバシー集めまくっていた過去があるので…)現状日本はオプトアウト申請ができず、MetaのSNSを使う以上AIの学習から逃れられない。

Bluesky(ブルースカイ)

Xからの移住先として有名になった比較的新しい分散型SNS。
現在、プライバシーポリシーや利用規約内に生成AI利用に関する記載はありません。

しかし、今後AI学習に活用される懸念を運営チームに質問した方がいるようで、答えとしてBluesky自体が生成AIへ投稿を利用する予定はないという返信があったことが分かりました。

この情報については、下記のサイトを参考にさせていただきました。
画像生成AI・生成系AIに対する各種プラットフォーム等の反応・対応まとめ – AI画像生成・生成系AI 問題まとめwiki – atwiki(アットウィキ)(リンク先:atwiki/AI画像生成・生成系AI 問題まとめwiki)

ただし、BlueskyはAI学習に対し投稿を守る対策をしてくれているサイトではないため注意が必要。
アカウントを非公開にする鍵アカウントの機能も現在のところありません。

Blueskyを利用するうえで注意しておきたいこと

外部からのAIの自動学習には利用されてしまう恐れがある。

クローリングやスクレイピングに関する禁止対策が特にされていない様子。そのため外部からの画像収集プログラムに容易に投稿内容をコピーし保存されてしまう恐れがある。
※しかしこれに関しては完璧に対策できるサイトはほぼないため、Bluesky以外のSNSも同じリスクを抱えている。

クローリングやスクレイピングとは?という方は下記記事で説明していますので参考にしてみてください。

②分散型SNSであるため、投稿画像を削除してもネット上から消せなくなるリスクが他SNSより少し高い。

分散型SNSでは、画像が複数サーバーに保存されるため、一度拡散された画像を完全に削除するのが難しいというデメリットがあります。
(※BlueskyはATプロトコルという他の有名な分散型SNSとは少し違う技術を利用しているため、他の分散型SNS(Misskeyやマストドンなど)と比べた場合には画像拡散リスクが低いほうではあるらしいです)

結論:外部からのAI学習への対策は薄い。しかし運営元に強制的に学習対象にされるリスクは無し。AI学習が嫌な場合「投稿する画像そのものへAI学習阻害対策」で自己防衛の必要あり。

Misskey(ミスキー)

オープンソースの分散マイクロブログソフトウェア。
Misskeyは各々がサービスを提供する分散型ネットワークのため、利用するサーバーごとに細かい規約が違います。

しかし利点として「生成AIによる学習を拒否」「クローラーによるインデックスを拒否」というAI学習への対策機能がツールとして存在していることがあげられます。

どんな機能なのか?

「生成AIによる学習を拒否」

投稿に「noai」フラグ(メタデータ)を付与することで、AI学習への利用を拒否する意思表示ができる機能です。※ただし、あくまで拒否を示すだけなため、AI側が無視して読み込むようプログラムされていた場合効果はあまりないようです…。

「クローラーによるインデックスを拒否」

外部からのクローラー登録を防ぐことで、学習のためのデータ収集が行われるリスクを減らせます。
※ただし、悪意のあるクローラーは無視して読み込んでいくので、不正にプログラムされたクローラー等を防ぐことは不可能ではあります…。

Misskeyを利用するうえで注意しておきたいこと

①AI学習に対する阻害機能が一応あるが、完全に拒否することはできない。

「生成AIによる学習を拒否」「クローラーによるインデックスを拒否」という機能はあるものの、悪意ある学習者に対しては強固な学習阻害にはならないと思われるため、完全な対策にならない点は留意しておく必要あり。

②サーバーがたくさんあり、規約がそれぞれ違う。

AI学習禁止と明言しているサーバーから、特に規制がないサーバーまで様々
そのため、アカウント登録前に各サーバーの利用規約を確認し、自分に合ったサーバーを見つける必要がある。

下記リンクからミスキーのサーバー一覧が見れます。興味のある方は確認してみるとよいかもしれません。
サーバー一覧 | Misskey Hub(リンク先:Misskey Hub)

③分散型SNSであるため、投稿画像を削除してもネット上から消せなくなるリスクが他SNSより少し高い。

Misskeyの場合、サーバー数が多いため画像が拡散された場合、各サーバーに画像がコピーされる確率が高いです。その場合、元の投稿を消してもほかのサーバーに画像が残り完全な削除が難しくなる可能性があります。

④アカウント削除に時間がかかる&データが多くなりすぎた場合できなくなる可能性がある

注意書きのページに記載されていました。Xのような大規模SNSと違い簡単にアカウントを消すのは難しい場合があるかもしれないので、その点は留意しておくべきかも。

Misskeyを利用する上での注意点一覧は公式の下記のリンク先に詳しく記述されているので、興味のある方は一度参照してみることをお勧めします。
基本的な注意事項 | Misskey Hub(リンク先:Misskey Hub)

結論:AI学習対策はあるが効果は薄め。分散型であるため投稿の完全削除が難しく、他SNSに投稿する場合よりネットに自分の投稿が残りやすいリスクがある点は留意すべき。しかしAI学習対策があるだけでも嬉しいことかもしれない。規約でAI学習禁止を掲げているサーバーなどもあるため、AI学習が嫌な人が意思表示として移住するのはアリだと思われる。

pixiv(ピクシブ)

多くの創作者たちの作品投稿用として使われているポートフォリオ型SNS。
利用規約を確認したところスクレイピングと投稿者の不利益となるAI学習の禁止に該当する内容が記載されていました。(該当箇所:共通規約 第14条 禁止行為 3, 4, 5)
(なお、原文はあえて曖昧な表現を使用し、解釈の幅を残しているようにも見受けられます。そのため、「スクレイピングと投稿者の不利益となるAI学習の禁止」という表現は意訳ではありますが、私の理解としては認識はおおむね合っていると思います)

規約詳細は下記リンク先で読めます。
サービス利用規約 | ピクシブ株式会社(リンク先:ピクシブ株式会社 サービス利用規約)

pixivは投稿された作品が無断でデータが盗まれないようサイト側で対策技術を講じてくれています。
どのような対策をしているかは、下記記事で詳しく読めます。
ピクシブにおける不当な目的での作品取得行為に対する対策技術について – pixiv inside(リンク先:pixiv inside)
※メモ:プログラムを使った自動データ収集を完全に防ぐことはどのサイトでもできない。対策が全くないサイトを使うより良いが、絶対安心ではないことは常に頭の隅に入れておくべき

しかしpixivには下記のような懸念事項もあります。

無断転載が横行する「Danbooru」などのサイトへの転載や学習リスク

pixivは国内のポートフォリオ系SNSでは最大級といっていい規模のサービスです。その分ユーザーが多く悪意あるAI生成ユーザーなども利用しています。
ま自動でのデータ収集を制限できても、ログイン後の手動などでの画像収集は簡単で対策がありません。
また、有名なので狙い撃ちされやすく悪質なツール等でデータ収集を行われた場合はなかなか防げない可能性が高いといえます。

結果、別のサイトに無断で転載され、そこから生成AIが学習データとして画像をコピーしていく、という事態が起こってしまっています。

②生成AIに対するスタンスの不透明さ

pixivは画像生成AIによる無断学習が初めて問題になったころ、初動の対応がユーザーの期待を下回ってしまったことがあったため、一時ユーザーの不信感を買ってしまったことがありました。「pixivのイラストを非公開にしました」 フォロワー数十万の“有名絵師”から発表相次ぐ AI巡る対応に不信感 – ITmedia NEWS(リンク先:ITmedia NEWS)
現在もpixiv自体が画像生成AIの生成物も投稿できるサイトであり、規約の内容も「生成AIの全面禁止」という感じではなく「投稿者の不利益になる学習の禁止」のようなニュアンスで規制内容を記しているため、生成AIには中立的スタンスの企業なのかな、という印象です。(それがいい悪いという問題ではなく、単なる印象)
ただ、こういった状態を鑑みると「生成AIを強く問題視している」立場の人にとっては使いにくいサイトになってしまっているかもしれません。

結論:画像投稿SNSとしては最大手で使いやすい。しかしユーザーが多い分AI学習への利用や無断転載される確率も高い。生成AI画像の投稿が可能で生成AIへ対応も中立、もしくは推進寄りの企業のため、生成AI自体が許せない人や、閲覧したくないユーザーには向かない。

Youtube(ユーチューブ)

昨今ではイラストレーターなどでもyoutubeにメイキング動画などをアップしている人が多い印象。
Youtube自体の利用規約には明確に生成AIへの利用という記述はなかったです。

しかしXなどと同様「YouTube へのライセンス付与」という項目に「譲渡可能な無償ライセンスを付与」といった記述があります。

SNS規約におけるライセンス付与許諾は、投稿が権利対象となるため、許可をとっておかないとサイトが全世界に投稿内容を表示すること自体や、コメントの送信などまでもが内容を無断利用したとみなされる可能性があるため、こういった記述を規約に盛り込むことがスタンダードになっている側面があります。そういった意味ではこの規約自体にはそこまで問題はないように見えます。
規約内容の詳細は下記で見れます。
利用規約(リンク先:Youtube 利用規約)

しかしこういった規約は内容の解釈次第では投稿内容の利用範囲がかなり企業有利になってしまうリスクも含んでいます。

そして、忘れてはいけないのはYoutubeはGoogleが運営元であるということ。
そしてGoogleは様々な生成AIを開発しています。

Googleの規約内容に「新しい技術およびサービスを開発するため」にライセンスを利用するという文脈の記述があります。
規約詳細は下記のリンク先で読めます。
(該当参考箇所:ユーザーと Google の関係>ライセンス>目的)
Google 利用規約 – ポリシーと規約 – Google(リンク先:Google 利用規約ページ)

さらに、生成AI画像に画像を利用された人々がGoogleを訴える裁判を起こっているという事実があります。
米グーグルの生成AI巡り集団提訴、写真家や漫画家 「作品を無断使用」 | ロイター(リンク先:Reuters)

また、最近ではYouTubeが生成AI技術「Dream Screen」を発表しています。
Google、YouTubeクリエイター向けAI動画生成技術「Dream Screen」を発表! – AI Market(リンク先:AI Market)

上位のことから「規約内のライセンス利用解釈に生成AIへの利用も含めている」と解釈しました。
そしておそらくすでに利用が行われています…。

結論:投稿データはAI学習関連全般に利用されている可能性がある。規約でのコンテンツ利用に関する記述に解釈の余地が広そうな点は留意しておくべき。

TikTok(ティックトック)

ショート動画が有名な若者に人気な動画系SNS。
規約を確認したところ明確に生成AIへの利用という記述はなかったです。

…が、こちらも規約に気になる点がありました。
規約内の「ユーザ·コンテンツに係る権利の放棄」という部分で「プライバシー権」「パブリシティ権」「その他類似の性質を有する一切の権利」を放棄を求める旨の記述がありました。

これって知的財産権をほぼ放棄するに等しい記述だと思うのですが…。

規約詳細は下記リンク先から読めます。(参考箇所:TikTok 利用規約 7.コンテンツ)
TIKTOKサービス規約 | TikTok(リンク先:TikTok サービス規約)

一応文脈的には「投稿されたデータをTikTokの宣伝に自由に使いたいのでそれを了承させるため」に明示された規約に見えます。
しかし特に宣伝以外には使用しないという制限記述はないので、この規約を利用すればTikTok側は「自社のサービスのために無制限に投稿データを利用することが可能」という解釈もできます。

また、「ByteDance」という「TikTok」の運営元からは「MagicVideo-V2」という動画生成AIが発表されています。

「ByteDance」は他アプリの利用規約でも物議を醸したことがありました。
下記の記事が参考になります。
TikTok運営会社の動画編集アプリ「CapCut」利用規約がエグすぎて話題に、アップ動画の権利放棄求められフリー素材状態に | Buzzap!(リンク先:Buzzap!)

以上のことから、生成AIに利用されている可能性は十分あり得ると感じます…。

niichi

正直言って、TikTokの便利機能自体がAI活用をしまくっている結果だと思うので、リアルタイムで投稿を学習してフィードバックしていても不思議ではないですね…。

結論:投稿データはAI学習関連全般に利用されている可能性がある。規約で権利放棄など強めの表現が使われており企業有利な規約記述が明確に記されている印象。

そのほかのサイトについて

上記で紹介した以外にもSNSはたくさんあります。
下記のサイトにいろいろなSNSの生成AIに対するスタンス・対応などをまとめたページがあったので、興味のある方は参考にしてみてください。
画像生成AI・生成系AIに対する各種プラットフォーム等の反応・対応まとめ – AI画像生成・生成系AI 問題まとめwiki – atwiki(アットウィキ)(リンク先:atwiki/AI画像生成・生成系AI 問題まとめwiki)

生成AIからの学習を防止したい場合の具体的な対策は?

現在、有志によって画像そのものに対する様々な対策が提案されており、AI学習防止に積極的なSNSも登場し始めました。

それらについては、「画像生成AIの学習から作品を守るための対策について考える」という別記事にて紹介していますので、下記にリンクを張っておきます。よろしければ併せてご覧ください。

※しかし、現状「やれば必ず学習されない」という保証のある「完全な対策」は見つかっていませんので、その点は留意しておく必要があります。

まとめ

各種SNSの生成AI利用の現状のまとめ、結論

  • 現在知名度が高いSNSはほとんどが既に「AI学習」を利用している。
  • 「AI学習防止対策をしているSNS」はあるが、完全な対策ができているSNSはない。
  • A対策をしたい人は「画像そのものにAI学習阻害をかける」ことが重要。

そのほか、生成AIへの使用はせずとも、様々なSNSにおいてユーザーデータを利用したAIへの学習自体は行われていることを改めて認識すべきと感じました。

最近では、ほとんどのサイトで「自社のサービスを改善、向上するためのデータ利用の許可」という項目が規約に含まれていたりします。

これについては、検索機能の向上や広告のカスタマイズなど、ユーザーの利便性のためにデータを利用したいという理由から設定されていると考えられます。

実際「おすすめ」機能や「高精度の検索機能」などはユーザーの利用データの蓄積なしでは中々満足いく機能の開発をすることはできないと思うので、そういった意味でこういう規約が存在するのは理解ができます。

しかし、これに同意するということは、規則を拡大解釈した時「企業は自社のコンテンツのためならデータをどのように扱ってもいい」というような権限を与えかねないというリスクもあります。

他にも、SNSなどの場合「コンテンツの使用」「複製」「改変」「送信」するための非独占的ライセンスをユーザーは許諾する…というような記述をしているサイトが多いです。
これは主に「SNS上での画像の表示」や「リポスト(再投稿)」「コメントの送信」などにおいて、これらの機能にユーザーの投稿画像やテキストが含まれる以上、権利の対象となるからです。ユーザーからの許可がないと無断利用になってしまうため、こうしたライセンス許諾が求められているわけですね。

…しかし、これについても使用の制限が明記されてない限り「他の用途への利用」されても文句が言えなくなってしまうリスクを抱えています。

例えば、極端な話ではありますが、「ユーザーの投稿画像を勝手にコピー・変形して自社の壁紙として配布する」といったことも規約解釈次第では可能になるわけです。
※もっとも、そんなことをすれば炎上するのは目に見えているので、実際に行うことはほとんどありませんが…。

AI学習に同意することで自分たちに役立つ機能も作られている一方、規約によってユーザーは様々なデータを吸い上げられても文句の言えない立場になってしまっている場合が多い、という点は意識しておきたい点であります。

サイトによってはプライバシーの設定などで情報収集の拒否を設定できる場合もあります。
自分の使っているSNSの規約や設定をよく確認して使うことが大切ですね。

niichi

規約って内容が長いから、適当に入れたアプリとかちゃんと読み込んでなかったりすること自分はよくありました…。でも使用する以上規約に同意したことになっちゃうので、勝手に変な内容に同意していないか確認するのって大事だなぁと最近強く感じています…。

各SNSの生成AIへのスタンス傾向まとめ

生成AIにデータを利用すると明示しているSNS

  • X(エックス:旧Twitter)
  • Meta製SNS(Instagram+Facebook+Threads)

生成AIに使うという明示はされていないが、利用されていると思われるSNS

  • Youtube(ユーチューブ)
  • TikTok(ティックトック)

自社では生成AI学習に利用しない。が、学習禁止対策はしていないSNS

  • Bluesky(ブルースカイ)

AIへの学習対策をしている、またはAI学習を禁止しているSNS

  • pixiv(ピクシブ)AI画像の投稿は可能であり生成AI利用については中立的
  • Misskey(ミスキー)※学習禁止を明確にしているかは利用するサーバーによる

SNSを使う利用は様々ですが、「人との交流」「自分の作品の発表の場」「活動の宣伝、拡散」といった人がたくさんいて成り立つ要素に期待して利用する人が多いと思うんですよね。

その場合、現状では人の多いSNSを選ばざる負えない部分もあるかと思います。
しかし人が多い場所ほど悪意のある人間も多いのは悩みどころな問題です。

「AI学習の禁止、対策をしているのSNSを使う」「画像にAI学習阻害の加工をかける」ことで生成AIに対する拒否の意思表示や一部のAIへの抑止力にはなりますが、「画像を完全に守る」ことはネットに投稿しない以外方法がないのが現状です。
どのSNSを使う場合も、その点は意識しておきたいと思いました。

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この記事は複数の記事と内容がつながっています。

※筆者はAIの専門家ではありません。本記事で取り上げている内容は、主にWEBでの調査や筆者の個人的な見解に基づいたものです。できる限り正確な情報をお伝えするよう心がけておりますが、内容についての正確性を完全に保証することは難しいことをご理解ください。
※専門的な見地からの判断を提供するものではありませんので、あくまで参考程度としてお読みいただければと思います。
※また、AIを取り巻く環境の変化の速度は著しいため、記事の閲覧時期によってはすでに古い情報となっている部分もある可能性がありますこと、ご容赦ください。

生成AIの学習事情から考える各SNSのメリット・デメリット

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